こんにちは。AGING WELLの大工×建築士の野澤万里です。今回は、2月中旬に上棟して工事が進んでいる熊取町の現場についてお届けします。施主様とは土地探しからご一緒させていただき、熊取町内で築40年~50年の家が立ち並ぶ住宅街で古家付きの土地を購入して建て替えるという流れになりました。
さて、現在の現場は、断熱工事と気密工事を終えたところです。外気が侵入する隙間になるところを、専用シートとテープを使って塞いでいくという地味な作業ですが、こだわった断熱性能を生かすためにはとっても重要な工程になります。
断熱吹き込みの様子
気密工事の様子
気密測定
気密工事の施工精度は、特殊な機械を使って実際の現場ごとに測ることができます。家の隙間の多さは「C値」という値で表され、数値が小さければ小さいほど家の隙間が少ないということになります。大工が施工する気密工事の丁寧さが数値でわかる、言わば学校の「通知表」のようなもので、現場ではこの数値を良くしようと日々実践・レビュー・改良が繰り返されています。
気密測定の様子
計測結果
どの現場も毎回計測を行いますが、どんなに自信があっても計測前はやっぱり緊張します。機械を使って家の空気を抜いていく減圧方式で測定します。このときに隙間があれば外から空気が入ってくるので隙間を探すことができます。隙間を見つけたらその場で塞ぐ、塞いだらまた測る、といった方法を数回繰り返してどんどん数値が良くなるのです。気密住宅に取り組み始めたころは、職人皆でバタバタと隙間を探して回りましたが、今のAGING WELLの職人たちは、施工に自信があるのか1回目の測定をじっと黙って見ながら計測結果を待ちます。
さて数値はどうでしょうか?!
計測結果の控え
※隙間が少なすぎると、機械が回らず計測できないため、わざと3㎝×3㎝の穴をあけて計測します。
1回でとはいきませんでしたが、無事に目標数値を大きく下回るC値=0.02㎠/㎡という数値を出すことができました。今の日本の基準ではC値が1を切ると気密住宅と呼ばれるそうですが、1ではまだまだ隙間が多く、換気性能や断熱性能をフルに生かすことができません。AGING WELLでは、目標C値0.3以下という基準を設けて、日々職人たちが話し合い施工精度を上げています。
構造見学会やります
さて、今回の熊取町の住宅ですが、来週末3/16(土)~3/17(日)にかけてAGING WELLこだわりの技術が詰まった構造見学会を開催します。綺麗な仕上がりも大事ですが、家が長持ちするか、快適で安全に暮らせるかは、基本性能や構造の部分がとても重要になります。家づくりをご検討中のご家族のために、完成してからでは見られない構造の部分を見ていただく見学会ですので、お時間がございましたらぜひごお越しださい。
以上現場からお伝えしました。最後まで読んでいただきありがとうございました。