住宅ローン審査に落ちる理由

2024.02.21

こんにちは。AGING WELLの大工×建築士の野澤万里です。
今回は住宅ローン審査についてお話しします。住宅購入者の約8割は住宅ローンを組んでいると言われています。何事もなく審査が進み、融資が受けられれば良いのですが、いくつかの理由により、うまくいかないケースもあります。この記事を読まれた方にはそのような失敗をしてほしくないので、住宅ローン審査の際に気を付けたいことを、住宅ローン審査に落ちる3つの理由を挙げて解説していきます。

 

住宅ローンの審査に落ちる3つの理由

・勤続年数の短さ
・個人情報の問題
・団体信用生命保険の加入条件

ひとつづつ詳しく解説していきます。

 

勤続年数の短さ

勤続年数は、金融機関がローン申込者の安定した収入を判断するための重要な指標の一つです。一般的に、金融機関は、申込者が現在の職場で安定して勤めていることを好みます。これは、安定した収入があることが、ローンの返済能力に直結するからです。

勤続年数が短いと、特に転職直後の場合、金融機関は申込者の収入が不安定であると判断し、ローンの審査に否定的になることがあります。勤続年数が1年未満の場合、特に審査が厳しくなる傾向があります。しかし、勤続年数が短くても、それ以前の職歴が安定していれば、審査に有利に働くこともあります。

 

個人情報の問題

住宅ローンの申し込みでは、申込者の信用情報が重要な審査材料となります。信用情報とは、過去のローンの返済状況、クレジットカードの利用履歴、延滞記録など、個人の金融活動に関するデータのことです。この情報に問題があると、住宅ローンの審査に大きく影響します。

例えば、過去にクレジットカードの支払いを延滞したり、他のローンの返済に遅れがあったりすると、すべて信用情報に記録されます。いわゆる「ブラックリスト」というものです。金融機関は、このような過去の信用情報を基に、申込者が将来的にローンを返済できるかどうかを判断します。そのため、信用情報に問題がある場合は、住宅ローンの審査に落ちる可能性が高くなります。携帯電話料金の支払いの遅れが原因になる場合もあるようです。

 

 

団体信用生命保険の加入条件

住宅ローンを組む際、ほとんどの場合、団体信用生命保険(団信)への加入が求められます。この保険は、ローン契約者が死亡したり高度障害になったりした場合に、残されたローンの残高が保険によって返済されるものです。これにより、遺族がローンの返済に苦しむことがないように保護されます。

しかし、団信には健康状態に関する告知が必要で、一定の健康基準を満たさなければ加入できません。過去に重い病気を患っていたり、現在治療中であったりすると、団信に加入できない場合があります。団信に加入できないと、住宅ローン自体が利用できなくなるため、健康状態が住宅ローン審査において重要な要素となります。

これらの3点は、住宅ローンを申し込む際に特に注意すべきポイントです。信用情報の管理、職場での安定した勤務、健康状態の維持が、スムーズな住宅ローンの申し込みには不可欠です。

おまけ:車をローンで買われる方へ

皆さんは車をどのような方法で購入していますか?現金で買われる方もいますが、マイカーローンを組まれる方も多いのではないでしょうか。家を建てるタイミングと車の買い替えのタイミングが重なるなんてこともあるでしょう。
マイカーローンは、金額自体は住宅ローンより少ないものの、返済期間が短く金利が高いため、月々の返済額が大きくなる傾向があります。住宅ローンの審査時にマイカーローンがあると返済負担率が上がってしまうため、ご希望の金額に届かないケースもあります。

マイカーローンは住宅ローンに比べ、審査が甘い傾向にあるため、住宅ローンを組んだ後でも通りやすいかと思います。ですので、車の購入をお考えの方は、必ず家を建てた後にマイカーローンの審査をされることをお勧めします。

また、住宅ローンの事前審査が終わった後でも、家の建築中には絶対にマイカーローンを組まないようにしましょう。事前審査で承認が出ていたとしても、融資を受ける際にマイカーローンがあることが分かってしまい、再審査なんてことも起こりうるからです。

 

まとめ

1.勤続年数の短さ
・安定した収入の証明として、金融機関は勤続年数を見ている。
・転職直後は収入が不安定と見なされ、審査上不利に働くこともある。

2.個人情報の問題
・過去のローン返済遅延やクレジットカードの延滞が信用情報に記録されている。
・「ブラックリスト」に載っていると審査に不利。

3.団体信用生命保険の加入条件
・住宅ローン契約者の死亡や高度障害時にローン残高を免除する保険(団信)への加入が必須。
・健康上の問題で加入できない場合、ローン利用が困難に。

4.住宅ローンとマイカーローン
・住宅ローンの審査が最優先。マイカーローンはその後に考える。
・建築中にマイカーローンを組むと、住宅ローンの審査基準が変わり、承認が取り消される可能性あり。
・家と車の購入を計画する場合、資金計画を慎重に立て、住宅ローンの審査に影響が出ないようにする。

 

以上、ほんの一部ですがローン審査の際に気を付けたいことをお伝えしました。少しでもこれから家づくりをされる方のお役に立てれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

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