ハコの家|泉佐野市
2026.03.22
「ハコの家」は、その名の通り性能の高い一つの箱をつくり、その中を間仕切ることで暮らしをつくる住宅です。
住まい手が家づくりを考えたきっかけは、これまで住んでいた戸建て賃貸の寒さでした。冬になると室内が冷え込み、快適に暮らすことが難しかったといいます。そこで新しい住まいでは、寒さや暑さに困らない住宅性能を最優先に考えました。
一方で、近年の住宅価格の高騰は家づくりにおいて大きな課題でもあります。そこでこの家では、できるだけシンプルな構成とすることで建築コストを抑えながら、性能をしっかり確保する設計を行いました。構造はシンプルな田の字型の構成とし、建物全体を一つの強い箱としてつくっています。その中を壁や家具で間仕切ることで、暮らしの変化に合わせて空間の使い方を変えていくことができます。
静かなファサード
北側に閉じ、南に開くハコ
北側道路に面するこの家は、街に対して静かに佇むファサードをつくることから設計を始めました。窓を最小限に抑え、白い塗り壁の面として構成することで、余計な情報を持たない静かな外観としています。一方で、南側には大きく開口を取り、光と熱を素直に取り込む計画としました。閉じる面と開く面を明確に分けることで、性能と意匠の両立を図っています。また北側には前庭を設け、道路との距離をやわらかくつなぐことで、閉じながらも圧迫感のない外観となるよう意図しています。
光を受け止める空間
南面に集めた窓と居場所
LDKは南の光がたっぷりと入る明るい空間です。窓際には長いベンチを設け、外の景色を眺めながら過ごせる居場所になっています。この家では、一般的なリビングのようにソファーを中心とした空間にはしていません。窓際のベンチや階段下の居場所など、空間の中にいくつかの座る場所をつくっています。家族が自然とLDKを囲むように座り、それぞれの居場所を見つけて過ごすことができる空間です。2階の南側の窓から入った光は吹き抜けを通して1階まで届き、昼間は照明に頼らず過ごせる明るい室内環境がつくられています。
変化を受け入れる間取り
間仕切りでつくる余白
この家は、構造をシンプルな田の字型とし、間仕切りによって空間をつくる計画としています。2階は寝室のみを個室とし、それ以外は大きなホールとして残しました。子どもの成長に合わせて家具や簡易的な壁で仕切ることで、一時的な個室として使うことも可能です。暮らしは時間とともに変化していきます。その変化に合わせて住まいも柔軟に変えられるよう、あえて余白を残す設計としています。用途が変わっても使い続けられる「器」としての住まいを目指しました。
HOUSE DETAIL 家づくり仕様
| 住宅概要 | 土地探し+注文住宅 |
|---|---|
| 土地面積 | 279.86㎡(84.65坪) |
| 建物面積 | 住居部分109.30㎡(33.06坪)・ガレージ部分33.94㎡(10.26坪) |
| 建築地 | 泉佐野市 |
| 間取り | 1LDK(将来間仕切り) |
| キッチンタイプ | セミオーダー木製キッチン |
| 断熱性[UA値] | 0.32W/(㎡・K) |
| 気密性[C値] | 0.2㎠/㎡ |