自分で設計した家を写すこと|写真から考える家づくり

2026.06.19

こんにちは。野澤工務店の野澤万里です。
僕は、プロのカメラマンではありません。いつもカメラを持ち歩いているわけでもありませんし、写真について専門的に語れるほど詳しいわけでもありません。ただ、ここ数年で少しずつ写真を撮ることが好きになってきました。

もともとカメラを買ったきっかけは、家族の写真をきれいに残したかったからです。子どもの成長や、家族で過ごす何気ない時間を残せたらいいなと思って買いました。でも、買ってみたもののしばらくはほとんど使わず、長い間放置していました。せっかく買ったのに、使い方もよくわからないまま、少しもったいない状態が続いていたと思います。

 

 

写真の楽しさを教えてくれた人

そんな僕が写真を少しずつ始めるようになったきっかけは、竣工撮影をしてくださるカメラマンさんでした。完成した家を撮影してもらう中で、ただきれいに撮るだけではなく、光の入り方や、素材の質感、空間の奥行き、家具との関係など、写真を通して家の見え方が変わることを教えてもらいました。

同じ場所でも、立つ位置が少し変わるだけで見え方が変わります。少し低い位置から撮るのか、正面から撮るのか、光が入る時間帯を待つのか。それだけで、家の印象はまったく違って見えます。それがとても面白く感じました。

もちろん、写真には上手い下手があるのかもしれません。構図や光の扱い、レンズの選び方など、プロの方から見ればたくさんの技術があると思います。でも、僕はプロのカメラマンではありません。だからこそ、写真は上手いか下手かだけではなく、その人が何をきれいだと思い、どこに心が動いたのかが写るものでもあるのではないかと思っています。

同じ家を見ても、人によって目に留まる場所は違います。光に惹かれる人もいれば、木の表情に惹かれる人もいる。窓の外の緑や、床に落ちる影、家族が座るであろう場所に目が向く人もいます。そう考えると、写真はそれぞれの価値観で良いのだと思います。

 

 

自分で設計した家を、もう一度見る時間

写真を撮るようになってから、自分で設計した家をもう一度見直す時間が増えました。図面を描いているときには、動線や構造、断熱、日射、収納、暮らし方など、いろいろなことを考えています。現場が始まれば、納まりや施工の確認をしながら、少しずつ形にしていきます。そして完成したあと、その家を写真に写してみると、自分が考えていたことがどのように見えているのかを確認することができます。

窓から入る光は、思っていた通りに室内へ届いているか。素材の表情は、空間の中でどのように見えているか。外から見たときの佇まいは、その土地に馴染んでいるか。写真を撮ることは、ただ記録することではなく、自分の設計を検証することにもつながっているように感じています。

 

 

写真に写るのは、形だけではない

家の写真というと、間取りやデザインを見せるためのものだと思われるかもしれません。もちろん、外観や内観の美しさを伝える役割もあります。でも僕は、写真にはその家の空気感のようなものも少し写るのではないかと思っています。

朝の光が入る場所。家族が座るであろう窓辺。木の床に落ちる影。外の緑と室内がつながる感じ。そうしたものは、図面や数値だけではなかなか伝わりません。写真を撮ることで、その家で過ごす時間の一部を切り取ることができます。それは、野澤工務店が大切にしている「家を商品としてではなく、暮らしの器として考える」ということにもつながっているように思います。

 

仕事だけでなく、子どものことも撮る

カメラを持つようになってから、仕事の写真だけでなく、子どもの写真も撮るようになりました。
特別な日だけではなく、何気ない表情や、遊んでいる姿、こちらを見ていない横顔。そういう写真の方が、あとから見返したときに、その時の空気を思い出すことがあります。

家も同じかもしれません。

完成したばかりのきれいな状態も大切ですが、そこに人の暮らしが入って、少しずつ時間が重なっていくことで、その家らしさが出てくるのだと思います。写真を撮ることは、その一瞬を残すことです。そして、その一瞬の中には、言葉では説明しきれないものが含まれているように感じます。

 

 

これからも、家の見え方を確かめていきたい

僕は、写真を通して家づくりが少し変わったように感じています。ただ完成写真を残すのではなく、自分が設計した家がどう見えているのか、光や素材がどう写っているのか、その場所でどんな時間が過ごせそうなのか。そういうことを考えるようになりました。それは、次の家づくりにも必ずつながっていきます。

南大阪や熊取町で家づくりをしていると、敷地の条件も、光の入り方も、周辺環境も一軒ごとに違います。その違いを丁寧に見ながら、その家にとって良い形を考えることが、建築士としても、地域の工務店としても大切なことだと思っています。これからも、仕事としての記録だけではなく、家の見え方を確かめるために、そして日々の暮らしを残すために、少しずつ写真を撮っていきたいと思います。

写真を通して、野澤工務店の家づくりの考え方が少しでも伝わればうれしく思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。それではまた。

南大阪でおしゃれな家を建てる工務店

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