こんにちは。AGING WELLの大工×建築士の野澤万里です。今回は少し近況報告を。現在自邸のリノベーション工事中です(パッシブハウス認定申請予定)。工程的には基礎工事が進み、もうすぐ完了するところです。基礎工事が終われば増築部分の建て方をして、屋根工事→外壁工事→内装と進みます。まだまだ先は長いですが、頑張って進めてまいります。
自邸のリノベに伴って、昨年夏ごろから仮住まいに引っ越しをしました。おそらくですが昭和に建てられた鉄骨造3階建てのハイツで、もちろん断熱などありません。僕の家族が住んでいるのは2階で、3階には別の方がお住まいで1階は空き部屋といった状況です。仮住まいに引っ越すまでそこそこの断熱性能(等級4.5くらいかな?)に住んでいたので、無断熱の冬の寒さにびっくりしています。
せっかくなのでいろいろと測定して記録として残せればと思い今回のブログを書いています。
窓の結露について
まずは結露とは何か解説しておきます。結露とは、空気中に含まれる水蒸気が冷たい物の表面に触れて冷やされ、水滴となって現れる現象です。
例えば冬場に窓ガラスが曇っていたり、水滴がつくのは典型的な結露の例です。 室内の暖かく湿った空気が冷たい窓ガラスに触れて冷やされることで発生します。断熱性の低いお家では、窓ガラスだけでなく、壁内や床、家具の向こうなど目に見えない場所でも起こるので注意が必要です。
結露をほったらかしにすると、カビやダニが繁殖して健康被害が出たり、家を腐らせる原因になったりと良いことがありません。
仮住まいの計測結果
窓はアルミ枠に単板ガラスといった昔の窓。断熱性能は皆無です。
測定日は1月13日の午前10:30ごろ。写真のとおり、室内の温度は19.0℃、相対湿度は56%、窓の表面温度は8.4℃です。外気の温湿度は、気象庁のデータによると10.4℃/44%でしたが、もう少し寒かったように思います。(外気温のデータ取り忘れました)
これを空気線図にのせてみると…
①室内の空気 乾球温度19℃ 相対湿度56%
②室内の空気が窓に当たって冷やされる→乾球温度は下がり、相対湿度が上がっていく
③乾球温度10.1℃、相対湿度が100%になったところで水蒸気だった空気が水に変わる(結露がおこる)→相対湿度100%のまま窓の表面温度である8.4℃まで冷やされ続ける
写真でも少し映っていますが、窓のアルミ枠部分に水滴がついています。結露が起こっているということです。
結露を防ぐ方法とまとめ
今回のケースでは、10.1℃を下回ったときに水蒸気だった空気は水に変わりました(結露してしまった)
逆を返せば10.1℃を下回らない窓にすれば結露しなかったということ。
対策としては、窓ガラスに何か保温性のあるものを貼ったり、内窓を設置したりと、窓の断熱性能を上げる工夫が求められます。補助金なんかも活用しながら、ぜひ窓の断熱を考えてみてください。寒い冬を、寒い家で過ごす野澤万里からのメッセージでした。それではまた。