こんにちは。AGING WELLの野澤万里です。
ここ最近の中東情勢の影響は、住宅業界にも確実に波及してきています。これまでニュースの中の出来事だったものが、現場レベルで現実の問題として現れ始めています。特に、石油を原料とする建材を中心に、納期の遅れや受注停止、価格の上昇が起きています。
防水材や断熱材、透湿防水シート、接着剤や塗料など、家づくりに欠かせない材料ほど影響を受けやすく、「一つでも欠けると工事が止まる」という状況が現実味を帯びてきました。住宅は多くの建材と設備の組み合わせで成り立っているため、どこか一つの供給が止まるだけで全体が止まる仕事です。では、この状況の中でどう向き合うべきか。お客様の状況ごとに整理してお伝えします。
すでにご契約済みで、着工済みのお客様へ
この段階のお客様については、主要な資材はすでに発注済みで納期もある程度見えているケースが多く、現時点では大きな影響は出にくい状況です。ただし、今後さらに供給停止が広がる可能性がゼロではありません。だからこそ、状況に変化があればすぐに共有し、現在進行中の現場を最優先に守ることが重要だと考えています。
ご契約済みで、これから着工準備のお客様へ
これから着工を迎えるお客様については、資材の確保と並行して「仕様を早く決めること」が重要になります。特にキッチンやユニットバスなどの設備は、決定が遅れると発注ができず、そのまま工期に影響します。今の状況では、突然の欠品や受注停止が起きる可能性もあるため、早めの意思決定がリスクを減らすことにつながります。※すでに影響が出ているものもあります。
現在設計中で、ご契約前のお客様へ
この段階では、価格の変動を前提に考える必要があります。これまでのように「この金額で固定される」という前提ではなく、状況に応じて見積もりが変わる可能性があります。また、予定していた仕様のままでは資材が入らない場合、代替案を検討することも現実的な選択になります。その際に大切なのは、性能や暮らしの質を落とさない判断をすることです。
これから家づくりを検討されるお客様へ
これから計画を始める方にとって大切なのは、焦ることでも、何も見ないことでもなく、「優先順位を整理すること」です。家の大きさ、性能、デザイン、設備、予算。その中で何を守り、何は調整できるのかを明確にすることで、状況が変わっても判断がぶれにくくなります。特に、納期の読みにくい特注品や複雑な仕様はリスクが高くなるため、見通しの立てやすい考え方が重要になります。
これからの家づくりで大切にしたいこと
今の時代は、すべてを理想通りに積み上げるよりも、「本当に大切なものを残す設計」が求められています。僕は、家づくりは「生き方の器」だと思っています。だからこそ、このような状況でも削ってはいけないものがあります。耐震性や断熱性能、そして暮らしの質につながる部分です。ここを削ってしまうと、完成した後に取り返しがつきません。
不確実な時代だからこそ、工務店に求められるのは、都合のいいことだけを伝えることではなく、見えているリスクも含めて正直に共有する姿勢だと思っています。そして、そのうえで止まらない進め方を一緒に考えること。僕たちは、品質を落とさず、現場を止めず、無理のない形で家づくりを進めることを大切にしています。
状況はこれからも変わっていくと思いますが、その都度しっかりと向き合いながら、最善の選択を重ねていきたいと考えています。
状況はこれからも変わっていくと思いますが、確認できたことはその都度、正直にお伝えしていきます。これからも安心して家づくりを進めていただけるよう、しっかり向き合っていきますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。
株式会社野澤工務店
代表取締役 野澤 万里


