こんにちは。AGING WELLの大工×建築士の野澤万里です。先日、中之島美術館でオーストリアの建築家ヘルマン・カウフマン氏がデザインした展示の搬入と組み立てのお手伝いをしました。貴重な経験だったので、ブログに書こうと思います。
建築家ヘルマン・カウフマン氏とは?
ヘルマン・カウフマン氏は、オーストリアを代表する建築家で、木造建築の第一人者として世界的に知られています。環境負荷の少ない持続可能な建築を追求し、現代的で洗練された木の空間デザインに定評があります。特にパッシブハウスやCLT(直交集成板)を用いた設計で注目され、自然との調和を大切にした建築思想は、世界中の設計者に影響を与え続けています。(ヘルマン・カウフマンWikipedia)
2023年末、イケダコーポレーションさんが主催する建築ツアーでヨーロッパ3国(ドイツ・スイス・オーストリア)を周りました。その際にオーストリアの建築を案内していただいたのが、カウフマン氏でした。約2年ぶりにお会いしましたが、当時お会いしたことはあまり覚えていないようでした、、、笑
今回のミッション
カウフマン氏が設計した木製の展示品を中之島美術館に搬入、組み立てをするため、大工が必要なので手伝ってほしいと、イケダコーポレーションさんよりお声がけいただき、カウフマン氏も来日されるということで、お会いできるチャンスだと迷わずOKしました。
設営当日、美術館の関係者入口に集合。大工メンバーは神戸の”ハイエース工務店”でおなじみ福地さんと僕の二名、その他イケダコーポレーションの社員さん数名。まずは開梱して荷揚げ作業から。総重量2トン近くものパーツを2階の展示スペースまで搬入します。大きすぎてエレベーターが使えず、階段を使って手運びでの搬入になりました。
さあ組み立て!これから何を作るのか詳しい内容はほとんどわからない中、カウフマン氏の指示のもと組み立てを始める。設計図は無く、出てきたのはなんと、折り紙の見覚えのある形でした。(写真を撮るのを忘れたので再現)
これを3つ作りたいということで組み立て開始!単純なパーツと形ですが、組み立て手順を間違えるとうまく入らない。それからとにかく重い。笑
皆の体力を考えつつ、後戻りがないように福地さんと知恵を出し合い、イケダコーポレーションの社員さんと力を合わせて何とか時間内に組み上げました。
作業終わりに
夕方、組み立てと片付けを終え、ホっとしていると、「仕事の後、建築士と大工は一緒にビールを飲むんだぜ!」的なことをカウフマン氏がおっしゃったので、近くのお店で一杯いただくことに。残念ながら車移動だったため、ノンアルコールでの参加となりましたが、世界的なの建築家と一緒に飲むノンアルビールは最高で、夢のような時間でした。
ほろ酔いのカウフマン氏が福地さんのステッカーと耳えんぴつにドハマりした後、オーストリアのものさしの使い方を説明している様子
最後に
皆で頑張って組み上げたこの展示は31日まで公開されるようなので、お時間のある方はぜひ見に行ってみてください。オーストリアの大統領も来られるようです。
今回ご一緒させていただいたカウフマン氏と、このチャンスをいただいたイケダコーポレーションさんには感謝の気持ちでいっぱいです。夢のような貴重な経験をさせていただきありがとうございました。おかげさまで少し成長できた気がします。次の秋に再びオーストリアに行く予定があり、カウフマン氏と再会できる予定なので今から楽しみにしています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。それではまた。