こんにちは。野澤工務店の野澤万里です。
2026年3月13日、ヒルトン東京で開催された「性能向上リノベデザインアワード2025」の表彰式に参加してきました。今回、野澤工務店のリノベーション事例「継受の家」が選考委員賞をいただくことができました。このような評価をいただけたことをとても嬉しく思っています。
性能向上リノベデザインアワード2025
性能向上リノベデザインアワードは、YKK APが主催するリノベーションの全国的な設計コンペです。断熱や耐震などの性能向上と建築としてのデザイン性を両立したリノベーションが評価されます。表彰式はヒルトン東京で開催され、全国から多くの建築関係者が集まりました。

選考委員賞を受賞
今回いただいたのは「性能向上リノベデザインアワード2025 選考委員賞」です。この賞は8名の選考委員がそれぞれ1作品を選ぶ賞で、野澤工務店の「継受の家」は構造塾の佐藤実さんに選んでいただきました。佐藤さんは業界では「構造王」とも呼ばれる構造のスペシャリストです。

審査コメントの中で「野澤さんは良い意味でやりすぎです」と言っていただいたことが、個人的にはとても嬉しい言葉でした。今回のリノベーションでは、構造区画を新築のように整えながら耐震等級3まで引き上げ、さらにパッシブハウス認定を取得する断熱性能を目指すという、かなり踏み込んだ設計をしています。その部分を評価していただけたことが、とても励みになりました。
継受の家というプロジェクト
「継受の家」は築20年の実家を引き継ぐところから始まったリノベーションです。テーマは「AGING WELL」。素敵に歳を重ねるという意味を込めています。もともとの家には断熱不足による結露やカビ、窓の多さによる温熱環境の不安定さ、家事動線の使いづらさなどの問題がありました。一度は別の土地に新築することも考えましたが、父が建てた家を残したい、長年住んできた土地を離れたくないという想いからリノベーションという選択をしました。構造・断熱・耐震・制振といった基本性能を大きく引き上げながら、自然素材と職人の手仕事を使って長く愛される家を目指しました。
表彰式で印象に残ったこと
授賞後に佐藤さんと星羽と3人で記念写真を撮っていただいたのですが、そのとき佐藤さんが緊張している僕たちに「笑って」と優しく声をかけてくれました。とても自然な一言でしたが、その姿に大人の余裕というか、長く業界を牽引してきた方の懐の深さを感じました。

支えてくれた方々へ
今回の受賞は、僕たちだけの力でいただけたものではありません。これまでアドバイスをくださった多くの先輩方、設計や施工に関わってくださった職人さんや協力業者の皆さん、そして日々一緒に家づくりに向き合ってくれているスタッフのおかげだと思っています。継受の家というプロジェクトは、本当に多くの人の力で完成しました。この場を借りて、心から感謝をお伝えしたいと思います。

リノベーションという可能性
日本にはまだまだ使える家がたくさんあります。それを壊して新しく建てるだけではなく、構造を整え、性能を上げ、次の世代へ受け継いでいく。そんな家づくりももっと広がっていくといいなと思っています。今回の受賞は、その可能性を評価していただけたような気がして、とても嬉しく感じています。
性能の先にあるもの
今回の受賞はとても嬉しい出来事でしたが、同時にあらためて感じたことがあります。それは「性能を上げること」自体が目的ではないということです。断熱や耐震といった基本性能は、これからの住宅にとって当たり前になっていくものだと思います。その上で僕たちが考えなければいけないのは、その家でどんな時間が流れるのか、どんな人生を受け止める器になるのかということだと思っています。継受の家は、父が建てた家を次の世代へ受け継ぐというところから始まったプロジェクトでした。家は単なる建物ではなく、家族の時間や地域の記憶を積み重ねていく器のようなものだと思います。これからも野澤工務店では、性能の先にある暮らしの豊かさまで考えた家づくりを続けていきたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。それではまた。


