常しえの家|岸和田市
2025.01.27
道路から敷地の奥に向かって全長26mの敷地に建つ長い住宅。「料亭のような家にしたい」というご要望が印象的でした。現代的でありながら、少し和を感じられる空間に仕上げるため、いつもとは違った仕上げにチャレンジしました。敷地の長い奥行を長所として活かせるように、部屋の中と外に様々な場所作り、それぞれの場所で違った愉しみ方が出来る心地よい住まいになりました。
空間を引き締める木仕上げ

ラワン合板を仕上に
壁と天井の仕上げのほとんどに「ラワン」という素材を使いました。比較的安価で手に入る素材で、一昔前では和室の押入の中などの仕上げとして使われたポピュラーな材料ですが、現在は色差が激しく家一軒の仕上げの色味をそろえるのはとても大変です。仕入れ先の倉庫に出向いて一枚一枚色を確認しながら、合いそうなものだけ持って帰りました。その苦労もあり、色味も揃い、スッキリとした印象を持たせることができました。
空間を広々と感じさせる工夫

準防火地域でも大開口窓を
準防火地域に建つ住まいは、窓、外壁、軒裏の天井に規定の耐火性を求められます。そうなると、そもそも大きな窓が使えなかったり、耐火網入りガラスを使わなければいけなくなり、意匠性や解放感、窓の性能まで下がってしまいます。この問題を解決するために、プランニング段階で配置計画を検討し、窓を延焼ラインから外すことにより「ソト」と「ウチ」を繋ぐ大開口窓を実現しました。
客間という居場所

4.5畳の落ち着ける空間
玄関から入ってすぐに4.5畳の和室を設けました。いつもは白い壁で仕上げることが多いですが今回は、色付きの漆喰仕上げとし、素材が持つ陰影を愉しむことにしました。正面の天井に仕込んだ間接照明を点けることでより壁の陰影を愉しんだり、夜でも明るくなりすぎず、まるで旅館の客室のように落ち着いてくつろげるスペースにしました。メインとなる正面の漆喰壁は施主ご家族と一緒にワイワイおしゃべりしながら施工した思い出の仕上げになります。
HOUSE DETAIL 家づくり仕様
住宅概要 | 注文住宅 |
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土地面積 | 202.65㎡(61.30坪) |
建物面積 | 126.48㎡(38.26坪) |
建築地 | 岸和田市 |
間取り | 4LDK |
キッチンタイプ | セミオーダータイプ |
断熱性[UA値] | 0.38W/(㎡・K) |
気密性[C値] | 0.1㎠/㎡ |